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ワイヤーソーイング工法は、ダイヤモンドが埋め込まれた直径約10mmのワイヤーを対象物に巻き付け、油圧装置の力でワイヤーを高速回転させながら引っ張り込むことで対象物を切断する工法です。
ワイヤーソーイング工法の特徴はその強力な切断力で、ダムや立体駐車場、橋梁などの大規模なコンクリート建築物でも切断できます。
加えて、騒音や粉塵が発生しにくく、遠隔操作にも対応しているという特徴も持ちます。
ほとんど全ての構造物を切断できるワイヤーソーイング工法は、大規模なコンクリート建築物や、他の工法では対応できないようないびつな形の構造物を切断する場合に適した施工方法です。
切断できる対象物としては、立体駐車場やダム、橋梁などの大きな建築物が挙げられます。
また、ワイヤーソーイング工法は遠隔操作が可能であるため、上下水道などの地中や水中の構造物や、狭所、高所での解体作業にも対応できる工法です。
ダイヤモンド製のワイヤーを用いて対象物を切断するワイヤーソーイング工法は、切断時に振動と粉塵がほとんど発生しない施工方法です。
騒音に関してはどうしても発生はするものの、その大きさは50〜65デシベル程度にとどまるため、一般的なコンクリートはつり工事と比べると周囲への騒音被害を抑えられます。
低騒音、低振動、低粉塵でありながら、ワイヤーを巻きつけさえすればほとんど全ての対象物を切断できるワイヤーソーイング工法は、様々な工事現場で活用されています。
ワイヤーソー工法には、切断時に水を使用する湿式工法と水を使用しない乾式工法があります。
湿式工法は冷却が早く、粉塵も少ないことから作業時間の短縮が可能です。しかし、多くの水を使用することや切削泥水が発生することから、現場の養生や多量の水の確保、切削泥水の処理などが必要となります。そのため、建物や機材が隣接する場所や排水設備がない場所での作業には向いていません。
乾式工法は、水を使わないため現場の養生や切削泥水の処理が不要です。低騒音で水漏れの心配もないことから、他の階で営業中のオフィスビルの工事にも対応します。
ビル躯体の解体作業中に労災事故が発生した例を紹介します。被害者は、ワイヤーソーを使ってコンクリート壁の切断作業を行っていました。その作業中、ワイヤーソーのワイヤー接合部分が抜けて飛び散り、ワイヤーのダイヤモンドビーズが被害者の胸付近に刺さってしまったのです。
直後救急搬送されましたが、胸部付近の動脈切断による出血性ショックにより死亡。被害者はワイヤーソーの設置場所と切断対象物の直線状に立っていましたが、防護柵などは設置されていませんでした。
このように、安全対策を怠ると事故につながります。作業中、事故を起こさないための対策は必須です。
対象物や切断方向に制限がない強力なカッティング
ワイヤーソーイング工法を用いるメリットは、その強力な切断力によって大規模な構造物でもカッティングできる点です。
ワイヤーの長さや巻き付け方を調整すれば、対象物を問わず縦、横、斜めの方向に切断できます。
また、機械の導入台数を増やせばその分だけ工事スケジュールが短くなるため、コストダウンにつながる可能性もあります。
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