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ウォールソーイング工法は、施工面にレールを設置し、その上にモーター式のダイヤモンドブレードを走らせることによって対象物を切断する工法です。
人の手で動かす道路カッターなどと異なり、ウォールソーイング工法では真っ直ぐなレールの上を自走式のカッターで切断するため、切断後の切り口が綺麗な点が特徴です。
そのため、切り口の精度が求められる目地切りなどの場面で特に活用される施工方法です。
固定したレールの上でカッターを走らせるウォールソーイング工法は、壁や天井などに使われているコンクリートを切断する際に適した施工方法です。
切断できる対象物としては、トンネルの内壁やコンクリート造りの建築物の擁壁などがあります。
また、レールで固定することで切り口を真っ直ぐにできるウォールソーイング工法は、扉や階段を新設する上で壁や床に開口部を設ける際に適した工法でもあります。
壁に固定したレールの上にダイヤモンドブレードを走らせるウォールソーイング工法は、振動がほとんど発生しない施工方法です。
切断時に若干の騒音は発生するものの、その大きさは58〜75デシベルほどで、ハンドブレーカー等を用いる一般的なはつり工事と比較すると小さい騒音で抑えられます。
また、ウォールソーイング工法では粉塵がほとんど発生しないため、切断後の後処理にかかる工数が少なく済む点も特徴です。
大型のウォールソーの場合、75㎝まで切断が可能です。ただし、刃の直径が170㎝ほどになるため大がかりな工事となります。大型ブレード以外はひとりで持てる大きさのパーツのため、病院内や工場内などに持ち込んでの施工も可能です。
湿式は水を活用することで粉塵を抑え、ウォールソーブレードやコンクリートの摩耗による熱を冷ますことが可能です。切断スピードは早いですが、水を大量に使用するためノロ水の養生に手間がかかります。
乾式は、人通りが多い場所や水が漏れる可能性がある場所などで行われる施工です。水を使用しないため多くの粉塵が出ますが、大型集塵機を利用して粉塵を回収することができます。一般的な工事のほとんどが、水を使った湿式です。
まずお客様に切断する箇所を指定・墨出してもらい、ウォールソーマシーンを走行させるためのレールをセットしアンカーで固定します。次にレールに機械をセットしますが、壁からのバックスペースが80cm以上は必要なので注意しましょう。
水を使った湿式にて切断作業を開始。壁際を切る際はブレードカバーを外します。すべて切断したら作業完了です。
ウォールソーイング工法では、一般的に300㎜程度の厚さまでを作業できるのが一般的です。ウォールソーイング法で作業する場合も大きなブレードを装着すること自体は可能ですが、ブレードが大きくなるとその重さで曲がってしまって水平に切断する場合の施工の能率が落ちてしまうことがあるので注意が必要です。
400㎜以上の厚みのあるものを施工する場合には、施工を行う環境や業者が持っている機械によって変わってくる点も注意が必要です。
四角形の現場をウォールソーイング工法で施工をする場合には、角になる部分をオーバーカットします。この方法を避けたい場合はコアドリルをはじめとしたもので穿孔しないといけないため、その分の費用が上乗せされます。
ウォールソーの機械は一般的に「電動式」と「油圧式」があり、現場の条件によって使い分けます。
「電動式」は切断する厚さが300㎜以下の場合に適しており、「油圧式」は切断する厚さが300㎜以上になったり切断する距離が長い場合に適しているとされています。
また、400㎜以上の躯体の切断は難しいため、そのような施工現場の場合には施行する業者に対して実際に施工を行う可能性と相場について確認しておきましょう。
正確な切り口で、壁や天井もカット可能
ウォールソーイング工法を用いるメリットは、カッティング後の切り口がレールに沿って真っ直ぐに整う点です。
作業員が人力で機材を運転するフラットソーイングと比べても高精度な切断が可能であるため、ドアや階段の開口部のカッディング等の真っ直ぐな切り口が求められる場面で活用されます。
また、ブレードがレールの上を自走するため、構造物の擁壁や天井などのカッティングに対応できる点もメリットです。
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