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固い材料を切断・研磨する際に使用する「ダイヤモンドカッター」。ダイヤモンドカッターはさまざまな工具に取り付けることができ、外構工事や道路工事に使用されます。ここでは、ダイヤモンドカッターの種類や選び方について解説します。
ダイヤモンドカッターには、5つの形状があります。それぞれ切断力や仕上がりが異なりますので、切断する材料によって、形状を選びましょう。
ダイヤモンドカッターの中でも多いのが、セグメント型です。セグメント型は刃の部分に切り込みがあり、切れ味がよいのが特徴です。切断面の仕上がりはきれいではありませんが、パワーが必要な材料の切断には適しています。コンクリートの切断に向いているのが、セグメント型です。
リム型はコンティニュアス型とも呼ばれており、刃の部分に切り込みがないため、きれいに仕上げられるのが特徴です。そのため、タイルや大理石など、美しさを求められる材料の切断に向いています。振動も少なく、とてもなめらかです。ただし、セグメント型と比較すると、切れ味には劣ってしまいます。パワーが必要な材料の切断には不向きです。冷却力も低いため、使用の際には水を掛けながら作業するのが一般的です。
ウェーブ型は、セグメント型とリム型の良い点を取り入れた形状です。ダイヤチップの部分に溝があり、切れ味が良いのが特徴です。仕上がりも綺麗なため、大理石やタイルの切断にも向いています。切れ込みがセグメント型よりも少ないため、切断面も比較的きれいです。パワーが必要かつ切断面をきれいに仕上げたいときには、ウェーブ型が適しています。
セグメントウェーブ型は、セグメント型とウェーブ型を合わせた形状です。コナの排出性と冷却性を高めるために、セグメント型のダイヤチップ部分に溝加工が施されています。製造コストが高いため値段が高いのがデメリットですが、ダイヤモンドカッターの中でも切断能力が高いのがメリットです。
溝入れ型には、V字型とU字型の2種類があります。溝入れ型は歯車のような形状をしており、補修を目的とした作業で使用されています。切断向きのダイヤモンドカッターではありませんが、コンクリートやモルタル・石材などがひび割れした場合に、溝入れ型を使用して中にコーキング材を入れて使用します。
ダイヤモンドカッターには、湿式と乾式があります。それぞれの特徴をまとめました。
湿式は、水をかけながら切断するダイヤモンドカッターです。湿式のダイヤモンドカッターは冷却しながら作業するため寿命が長く、切断スピードも速いのが特徴です。水をかけるのでコナも発生しづらく、コナを気にせずに作業できます。
デメリットは、排水処理がある点です。使用する際は、排水場所について考える必要があります。水を使いながら作業するため、水の確保も考えなくてはなりません。湿式はコンクリートやアスファルトを切断する際に、大型の道路カッターで使用されます。
乾式のダイヤモンドカッターは、水を使わないため排水が不要です。水を排出する場所を考える必要がないため、比較的使用する場所を選びません。特別な工具も不要です。
ただし、水を使わない分寿命を縮める可能性が高い点がデメリットです。切断速度についても、湿式と比べると遅くなります。また、コナが発生する点もデメリットです。乾式が使用されるのは、ディスクグラインダーなどの小型工具が一般的です。
ダイヤモンドカッターの種類は、切断する材料に合わせて選びます。コンクリートやブロックなど、パワーが必要で切れ味を優先するなら「セグメント型」。瓦やタイル、大理石など、仕上がりを重視するのであれば「リム型」「ウェーブ型」です。パワーと仕上がりの両方が必要な場合は、「セグメントウェーブ型」が適しています。コンクリートやモルタルなどのひび割れ補修には、溝入れ型を選びます。
最大切り込み深さ | 外径目安 |
20mm | 80mm |
25~28mm | 105mm |
30~40mm | 128mm |
40~50mm | 150mm |
50~60mm | 180mm |
65~75mm | 203mm |
最大切り込み深さ | 外径目安 |
25~28mm | 105mm |
30~35mm | 125mm |
40~50mm | 150mm |
50~60mm | 180mm |
最大切り込み深さ | 外径目安 |
~75mm | 230mm |
~100mm | 260mm |
~125mm | 305mm |
最大切り込み深さ | 外径目安 |
~95mm | 250mm |
100~125mm | 305mm |
125~145mm | 355mm |
最大切り込み深さ | 外径目安 |
~75mm | 250mm |
~100mm | 305mm |
~125mm | 355mm |
~145mm | 405mm |
~170mm | 455mm |
~215mm | 558mm |
~260mm | 660mm |
~300mm | 762mm |
ダイヤモンドカッターの厚みは、1mm以下から3mm以上まで幅広くあります。ダイヤモンドカッターの厚みについては、切断する対象物によって選びましょう。1.6mm以下のダイヤモンドカッターは、ガラスやタイル、瓦の切断に向いています。1.8mmを超える場合は、ブロックやコンクリートの切断向きです。厚みが薄いとバリが出にくいため、繊細な切断に向いています。ただし、こじれには弱くなるため注意深く作業する必要があります。
ダイヤモンドカッターには、安価なものから高価なものまであります。安くても柔らかいコンクリート程度であれば十分切断できます。しかし、硬い材料の切断は困難なため、耐久性が高いダイヤモンドカッターを使用しなければなりません。精度が優れたダイヤモンドカッターは、価格も高価になります。
また、高いダイヤモンドカッターだからといって、何でも切断できるわけではありません。高いダイヤモンドカッターで柔らかい材料を切断すると、消耗が激しくなります。複数の切断材料がある場合は、用途に合わせて異なる価格帯のダイヤモンドカッターを使用するのもおすすめです。
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