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ダイヤモンドカッターの選び方

固い材料を切断・研磨する際に使用する「ダイヤモンドカッター」。ダイヤモンドカッターはさまざまな工具に取り付けることができ、外構工事や道路工事に使用されます。ここでは、ダイヤモンドカッターの種類や選び方について解説します。

この記事を要約すると、、、
  • 形状(セグメント型、リム型など)や湿式・乾式で用途に応じた選択が必要
  • 切断材料や工具に合わせたサイズと厚みを選ぶのが重要
  • 価格帯は耐久性や用途に応じて適切なものを選ぶことがコストパフォーマンスに繋がる
ダイヤモンドカッターの特性を理解することで、作業効率を高め、材料や工具に最適な製品を選べます。また、コストを抑えつつ適切な道具選びの方法を学べます。

形状の種類

ダイヤモンドカッターには、5つの形状があります。それぞれ切断力や仕上がりが異なりますので、切断する材料によって、形状を選びましょう。

セグメント型

ダイヤモンドカッターの中でも多いのが、セグメント型です。セグメント型は刃の部分に切り込みがあり、切れ味がよいのが特徴です。切断面の仕上がりはきれいではありませんが、パワーが必要な材料の切断には適しています。コンクリートの切断に向いているのが、セグメント型です。

リム型

リム型はコンティニュアス型とも呼ばれており、刃の部分に切り込みがないため、きれいに仕上げられるのが特徴です。そのため、タイルや大理石など、美しさを求められる材料の切断に向いています。振動も少なく、とてもなめらかです。ただし、セグメント型と比較すると、切れ味には劣ってしまいます。パワーが必要な材料の切断には不向きです。冷却力も低いため、使用の際には水を掛けながら作業するのが一般的です。

ウェーブ型

ウェーブ型は、セグメント型とリム型の良い点を取り入れた形状です。ダイヤチップの部分に溝があり、切れ味が良いのが特徴です。仕上がりも綺麗なため、大理石やタイルの切断にも向いています。切れ込みがセグメント型よりも少ないため、切断面も比較的きれいです。パワーが必要かつ切断面をきれいに仕上げたいときには、ウェーブ型が適しています。

セグメントウェーブ型

セグメントウェーブ型は、セグメント型とウェーブ型を合わせた形状です。コナの排出性と冷却性を高めるために、セグメント型のダイヤチップ部分に溝加工が施されています。製造コストが高いため値段が高いのがデメリットですが、ダイヤモンドカッターの中でも切断能力が高いのがメリットです。

溝入れ型

溝入れ型には、V字型とU字型の2種類があります。溝入れ型は歯車のような形状をしており、補修を目的とした作業で使用されています。切断向きのダイヤモンドカッターではありませんが、コンクリートやモルタル・石材などがひび割れした場合に、溝入れ型を使用して中にコーキング材を入れて使用します。

湿式か乾式か

ダイヤモンドカッターには、湿式と乾式があります。それぞれの特徴をまとめました。

湿式

湿式は、水をかけながら切断するダイヤモンドカッターです。湿式のダイヤモンドカッターは冷却しながら作業するため寿命が長く、切断スピードも速いのが特徴です。水をかけるのでコナも発生しづらく、コナを気にせずに作業できます。
デメリットは、排水処理がある点です。使用する際は、排水場所について考える必要があります。水を使いながら作業するため、水の確保も考えなくてはなりません。湿式はコンクリートやアスファルトを切断する際に、大型の道路カッターで使用されます。

乾式

乾式のダイヤモンドカッターは、水を使わないため排水が不要です。水を排出する場所を考える必要がないため、比較的使用する場所を選びません。特別な工具も不要です。
ただし、水を使わない分寿命を縮める可能性が高い点がデメリットです。切断速度についても、湿式と比べると遅くなります。また、コナが発生する点もデメリットです。乾式が使用されるのは、ディスクグラインダーなどの小型工具が一般的です。

切断するものは何か

ダイヤモンドカッターの種類は、切断する材料に合わせて選びます。コンクリートやブロックなど、パワーが必要で切れ味を優先するなら「セグメント型」。瓦やタイル、大理石など、仕上がりを重視するのであれば「リム型」「ウェーブ型」です。パワーと仕上がりの両方が必要な場合は、「セグメントウェーブ型」が適しています。コンクリートやモルタルなどのひび割れ補修には、溝入れ型を選びます。

工具は何を使うのか

丸のこ

最大切り込み深さ 外径目安
20mm 80mm
25~28mm 105mm
30~40mm 128mm
40~50mm 150mm
50~60mm 180mm
65~75mm 203mm

ディスクグラインダー

最大切り込み深さ 外径目安
25~28mm 105mm
30~35mm 125mm
40~50mm 150mm
50~60mm 180mm

電動カッター

最大切り込み深さ 外径目安
~75mm 230mm
~100mm 260mm
~125mm 305mm

エンジンカッター

最大切り込み深さ 外径目安
~95mm 250mm
100~125mm 305mm
125~145mm 355mm

道路カッター

最大切り込み深さ 外径目安
~75mm 250mm
~100mm 305mm
~125mm 355mm
~145mm 405mm
~170mm 455mm
~215mm 558mm
~260mm 660mm
~300mm 762mm

参照元:アクトツール
(https://act-kougu.com/column/diamond-cutter_recommend/)

何を切断するかで選ぶ厚みも変わる

ダイヤモンドカッターの厚みは、1mm以下から3mm以上まで幅広くあります。ダイヤモンドカッターの厚みについては、切断する対象物によって選びましょう。1.6mm以下のダイヤモンドカッターは、ガラスやタイル、瓦の切断に向いています。1.8mmを超える場合は、ブロックやコンクリートの切断向きです。厚みが薄いとバリが出にくいため、繊細な切断に向いています。ただし、こじれには弱くなるため注意深く作業する必要があります。

用途によって価格も異なる

ダイヤモンドカッターには、安価なものから高価なものまであります。安くても柔らかいコンクリート程度であれば十分切断できます。しかし、硬い材料の切断は困難なため、耐久性が高いダイヤモンドカッターを使用しなければなりません。精度が優れたダイヤモンドカッターは、価格も高価になります。
また、高いダイヤモンドカッターだからといって、何でも切断できるわけではありません。高いダイヤモンドカッターで柔らかい材料を切断すると、消耗が激しくなります。複数の切断材料がある場合は、用途に合わせて異なる価格帯のダイヤモンドカッターを使用するのもおすすめです。

【工事場面に合った工法・特徴で選ぶ】長野のカッター工事会社3選

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